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杜の園庭

駅の近くの繁華街の中にある平たい何もないダスト舗装の園庭だった保育園。
起伏をつけて森の様な園庭にしたいとの依頼を受けて作庭しました。

土をトラック数十台分入れて築山を作り、大谷石の階段、丸太などを使いいくつものの小径を作り、坂道も配置。

どんぐりのなる大きなコナラを主木に、コマユミ、シラキ、モミジと紅葉の美しい落葉樹。カキやミカンやユズ、プラムなどその季節折々に実がなる果樹類。細かい土留めの素材も自然の素材にこだわり、角などの危ない部分は丁寧に面取り。

砂場の縁取りも丸太を使い、傍にはおままごとに使えるキッチンと水道。天然の枝を組み合わせたティピーと、ウッドデッキも。

見た目だけでワクワクしてしまう無垢の素材で作った苔屋根の小屋や、園庭の床面積を増やす高床式の見晴らし小屋。ボードゲームや読書など静の遊び場として、また園庭を見下ろし俯瞰することもできます。

お世辞にも広いとは言えない面積ですが、この園庭での子どもの遊びは無限大。絶えず色々な遊びがうまれ、お気に入りの居場所ができているようです。起伏と大きな樹を植えることで奥行きが生まれ、子どもの目線で見上げればそこはまさに森の中。素材の確かな質感と木々の揺らぎ、春の芽吹きと夏の木陰、秋の紅葉、冬の日差し。

子供達の五感に少しでも響いてくれると嬉しいです。